賃貸退去時にドアの原状回復をする際の費用は?どんな時に補修が必要?

賃貸の退去時に原状回復の義務がありますが、ドアの傷などについても補修が必要です。

経年劣化などによるものは不要なのですが、それ以外のものは原状回復のための費用がどのくらい必要なのか、またどんな時に補修が必要なのかについて詳しく見ていきますので、参考にしてみませんか。

ドアの補修、原状回復とは

賃貸を退去する際の原状回復では、入居時の状態に戻すことが大切です。
ドアもその中に含まれます。出入り口のドアは、よく物をぶつけたりして傷つくことも多いでしょう。

経年劣化や自然の使用でついた傷については原状回復の義務はありませんが、故意や過失でぶつけたりして傷をつけたり、穴を開けたりした場合は原状回復が必要です。

また、アパートやマンションのドアは、フラッシュドアと呼ばれる比較的安価なドアになっているため損傷しやすい可能性があります。
骨組みの両面が化粧板の合板になっていて軽量になっているドアは注意が必要です。

化粧板は薄く、ドアの内部には空洞があるため、衝撃に弱く傷つきやすく穴も開きやすいでしょう。

ドアの補修のための原状回復費用はどんな時に必要?意外と高いことも

ドアの原状回復費用ですが、ドア自体はあまり高いドアが使われていることは少ないのですが、意外と高額の費用が請求されることがあって注意が必要です。

詳しくどんな時にどのくらいの費用が必要なのか、ドアの傷や穴などによって原状回復の費用を見ていきましょう。

ドアに小さな傷がついた時の原状回復のための塗装費用は?

まず、ドアに故意や過失によって傷をつけてしまった場合に、原状回復の費用が生じてしまうでしょう。
出入りの際に何かをぶつけてドアの端に傷をつけたり表面が剥げたりします。

その際には、塗装をし直す費用を負担する必要があります。

少しの傷であれば、タッチペイントやキズ補修のためのペン、家具補修マーカーなどを塗って補修することも可能で、その場合1万円以下で原状回復ができるでしょう。

ドアに大きな傷や穴が開いた時のシートや化粧板の張替えの原状回復は高額

また、ドアに大きな傷ができたり、穴が開いたりした場合は、ドアにシートが張ってある場合はシートの張替え、化粧板が傷んだ場合は化粧板の張替えをする必要があります。

その場合は、2万円程度~4万円程度の高額費用になり注意が必要です。

ひどい損傷の場合にはドア自体の取り換え費用が必要

さらに、痛みがひどい場合は、ドア自体を取り換える原状回復が必要な場合もあります。
取り換える際には、古いドアを一度処分する費用も発生するため、5万円程度~10万円程度と高額です。

ドアの原状回復は、意外と高額になることがあり、賃貸では十分注意をする必要があるでしょう。

ドアの取り換えの原状回復費用と減価償却について

原状回復の際には、減価償却も考慮に入れられます。耐用年数がどのくらいあるのかで長く住んでいれば減価償却も考えられた計算となります。

減価償却を考える際には、耐用年数がどのくらいあるのかで計算しますが、賃貸物件の建物設備や構築物、器具備品のそれぞれで異なります。

そして、賃貸の室内ドア、玄関ドア、扉、建具などについては、建物本体の年数と同じ計算となりますので、知っておくといいでしょう。

建物の耐用年数の計算は、木造の場合は22年、鉄骨では47年で計算します。
そこで、ドアの原状回復をしなければいけない場合で、新しく交換する際の計算をしてみると次のようになります。

取り換え費用10万円として、木造の賃貸に11年入居していた場合には、22年の耐用年数の半分の減価償却の計算をして、
10万円×(11÷22)=5万円

5万円の負担で済むようになります。長く住んでいれば、木造の場合は交換費用の負担も少なくて済む率が高まります。

ドアの原状回復でのトラブルもご紹介

ドアの原状回復でのトラブルについても知っておきましょう。

退去時のトラブルの事例としては、ドアを少し傷つけただけで、張替えまで請求された例です。
塗装し直すだけで大丈夫なのに、シートや化粧板の張替えが必要だと請求された例もあります。

また、シート・化粧板の張替えで済むのにドア交換を請求されたというトラブルもあります。

実際にどこまでの補修が必要なのかは、もめることもあるでしょう。
実績のある原状回復業者などに判断してもらうのもおすすめの方法です。

実績のある業者に立ち会ってもらって決めるのもいいでしょう。
このように、ドアの原状回復ではトラブルになることもあります。

多くの人にとって、ドアの補修に関してはあまり知識がないかもしれませんが、塗装や張替えである程度まで対応できることを知っておくといいでしょう。

ドアの原状回復費用を少なくするために注意したいこと

ここまでドアの原状回復費用について見てきました。ドアは少しの傷ならば塗装で1万円以内の原状回復で済みます。
あまり大きな傷や穴を開けたりしないように注意してください。

また、ドアも割とすぐに表面や角などに傷や穴が開きやすいドアになっていることを知っておきましょう。
引っ越しの際や大きな家具や電気製品を部屋に出し入れする際には細心の注意が必要です。

そして、ペット可物件でペットがドアに傷をつけたりかじったりした場合も、複数箇所になれば高額の原状回復になることを知っておいてください。

ドアの原状回復は故意や過失で傷や穴を作った場合は費用が発生!

ドアの原状回復について最後にまとめますと、自然にできた少しの傷はいいのですが、故意や過失で傷や穴を開けてしまった場合は、原状回復の義務があります。

ドアの原状回復までは考えない人も多いと思いますが、意外と高額になってしまいます。
最近では賃貸でも、ドアをDIYで塗り替えたり、張替えたりする場合などがありますが、原状回復できることが大切です。

退去時のことも考えて、入居時と同じように戻せるのかを考えてDIYをしてください。

また、最初からドアに傷がついている場合などもあります。その場合は、入居時に貸主と相互で確認して、写真を撮っておくこともおすすめと言えます。